お願いです。次の世代へ!

5月17日、新城市鳳来支部寺院総代会から講演を依頼されて、お話をしてきました。

地域おこし協力隊員の鈴木孝浩さんが私を推薦してくださったので、講演をすることができました。2014年に、TEESの「いいじゃん新城」のために地域おこし協力隊の取材がきっかけで初めて鈴木さんとお会いして、それから何回か市役所やイベントでお会いしています。鈴木さんは以前、自転車で世界一周したという、面白い人で、彼のブログもまた面白いです。そして、今回長女が参加することになった「新城市若者議会」のお手伝いなどもしておられます。鈴木さんが昨年、同じ鳳来支部寺院総代会の総会でお話をされたので、担当の僧侶の方に「誰かいい人いませんか?」と聞かれた時に、私の名前を出してくださいました。160517 Horai Sodaikai

話の内容としては、自分の生い立ち、どのようにして新城に住むようになったか、新城に住んでからどのようなことを学んだか、人が自然と共に生きることの大切さなどについて話しました。そして最近のキリスト教の中の流れとして、聖書でに書かれている「地を従わせよ」という神様の命令とは、地球で好き放題のことをしていいという意味ではなく、神の創造物をも愛し、大切な任された責任として、この地球を大事に扱うことだという理解があるということをお話ししました。

子どもたちが自然に対する感覚を失っているかということを話し、ぜひ、この感覚を次の世代、お孫さんたちに伝わるようにしてくださいと、お話しました。元の原稿ですと、この話はさらっと終わるはずだったのですが、目の前の人たちの大多数が60代、70代の男性ばかりでしたので、この人たちにこそ伝えないといけないことがあるんだ!と思って、自分たちが持っている自然や農業についての知識を、お孫さんたちに伝えるようにと、自然と話が私の中から湧き上がってくるのを感じました。

1950年、60年ぐらいまでは、ほとんどすべての子どもたちが畑や田んぼのお手伝いをさせられていました。やらざるを得なかったので、この世代はある程度のことが身に付いています。けれども、その後の高度経済成長期の日本で育った子どもたちは、「あなたの仕事は勉強して、いい大学、いい会社に入ることなんだ」と、言われ続けてきて、畑や田んぼにまつわることにまったく関わっていません。何も知らないでいます。私はこの世代をLost Generation、失われた世代と呼んでいます。おじいちゃん、おばあちゃんたちは今となってヤバイことをしてしまったと、わかるようになりました。そして、自分の子どもたちに伝えられなかったこと、身に付けさせてあげられなかった感覚を、少なくとも孫たちに伝えようとしている人が少なくないです。

そして特に、輸入ばかりに頼っているこの国は、いつかそんなに遠くない将来に世界情勢が変わって、平和じゃなくなってくる可能性もあると思います。電気やガソリンが好きに使えない時代にでも食べ物を手に入れる知識はありますか。この能力をも、次の世代に伝えることが非常に大事だと思います。

お話ししながら自分でも楽しくて、あっという間に1時間が終わりました。終わってからお食事にも呼ばれて、その時に聞きに来てくださっていた鈴木さんと担当の僧侶の方とゆっくりお話をすることができて、とてもよかったです。鈴木さんは今年、不耕起栽培で家庭菜園をがんばろうとしていますので、話が弾みました。

鳳来地区の皆様!次の世代へ、日本の将来のために、田んぼのこと、畑のことを教えてください!よろしくお願い致します!!