どりあの新城ミッシング~トップ20 (その3)

今まで伝えてきた続きとして、新城から引っ越しをして、名残惜しいものの最後になりました。最初の回はかなり一般的なものでした。二回目は自分自身と直接関わりがあるものがもう少し多かったです。

 

今回は、引き分けもあったりするぐらい、自分の中では甲乙つけがたいものになってきました。大阪に住みながら新城の人々と関わるようになってから、24年間が経ちました。ということは、私の人生の約半分は新城と深く結び合わされています。両親の出身地、そして今も家族がいるミネソタ州に住んでいた年月よりも、新城に住んでいた年月の方が長いです。まさに、私にとっては「ふるさと」です。(うさぎを追っかけたことさえあります。)

 

第7位

住んでいた家と庭

子どもの時から何度も何度も引っ越しをした私にとって、10年以上同じ家に住むことができたのは、まるで奇跡のような話でした。そして、木造のその家が本当に大好きでした。たくさんの時間と労力を費やした庭も大好きでした。引き渡しの前には、一番好きだった窓の傍に座って、大いに泣きました。その家に住んでいなかったら、その庭の手入れをしていなかったら、日本についての理解も深まらなかったし、全国の弁論大会で外務大臣賞を取るほどのスピーチをする題材もなかったのです。新城市のあの一軒家が私の人生を変えたと言っても過言ではないのです。あの家に住むことができて本当によかったです。

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市民まちづくり集会でのプレゼンテーション

1月24日(日)の午後に「市民まちづくり集会」に参加しました。参加者全員がテーブルを囲んでディスカッションをする市民まちづくり集会には初めて参加しましたので、とても楽しみにしていました。外国人として、ここで生まれ育った人には気づかないところが目にとまりますので、10分間のプレゼンテーションを頼まれました。「知らなかった新城、気づかなかった新城」と題して、新城がこの20年間でどう変わったか、そして昨年女性議会で提案した議題、新城の中心街を「昭和街(しょうわまち)」にするというアイデアを、より具体的、そして行政向きにではなく、一般市民向きに少し趣向を変えてプレゼンしました。(一つ前のポストでその原稿を読んで、パワーポイントのスライドショーとして紹介した写真を見ることができます。) 続きを読む

新城市「昭和街」の夢:プレゼンテーションの原稿

みなさん、こんにちは。今日は、新城という町について考えていただきたいと思います。まずは、これらの共通点は何でしょうか?

四谷の千枚田       軽トラ市         百間滝

ツール・ド・新城   コスモスの小路     桜再生プロジェクト

新城ラリー        のんすけ        梅の里川売

 

さて、共通点はわかりましたか? 続きを読む

昭和街・生きた博物館:私の新城市に対する夢です!

7月31日、新城市女性議会に議員として参加しました。とても貴重な体験でした。今日はその時読み上げた文章をここに掲載させていただきます。

2015.7.31

新城市女性議会

どりあ 山﨑ランサム

 

本日は、女性議会に参加させていただけることを心より感謝します。私は新城市が大好きで、今までもさまざまな形で新城市に貢献しようとしてきました。ですので、新たな形で関わらせていただけるのはとても嬉しいです。
本日私が申し上げたい課題は、女性としてと同時に、外国人、「外の人」の目で新城を見た時に感じること、新城の活性化についての課題です。
20年以上前に、初めて新城の旧道を車で通った時の印象を鮮明に覚えています。「なんとステキな町並みだろう!」 昔の日本がそのまま残っている、威圧感のない町並みだったのがよかったと思います。
この町並みを産んだ「昭和」の時代も今となっては歴史です。「昔」の町並みというと、観光スポットとしてよく取り上げられるものは、江戸か明治時代から残っているものです。けれども、新城の大半の人たちが「ダサい」と思っているこの町並みは、 20年、30年経てば貴重な歴史的財産になります。空襲を受けていない、この昭和の田舎町の町並みが邪魔ではないと、発想を切り替えて、町並みを保存することができれば、「昭和街(しょうわまち)」の「生きた博物館」として、新城市が大人気のツーリストスポットに生まれ変わることができるのではないでしょうか?私はこのような夢を見ています。
平成に入ってからの建物の大半は、四角くてデザイン性に欠けていて、外壁がパネリングというものがほとんどです。なので、 20年後には、「昭和街」の町並みが懐かしくなり、教育的になり、魅力に満ち溢れたものになります。一口に昭和といっても、戦前、戦争直後、経済成長期、バブル最盛期と、様々な「昭和」があります。町並みに60年以上の歴史が現れるところにこそ昭和の魅力があります。
この町並みを保存して活用するためには、「平成化調整区域」「昭和街都市計画特別区域」を作る必要があると思います。最小限残したい場所は東新町の交差点から橋向の交差点までの旧道沿いの地域ですが、平井の交差点から、新城駅前銀座、そして文化会館と市役所まで広げることができたら最も理想的だと思います。
この特別区域にある建物に関しては、家や店舗の中はいくら近代的でも、道に面した側面の外見は昭和風に作ったり、すでにある昭和の建物を修繕したりする必要があります。このために、持ち主に与えられる補助金制度を作ることが有効的だと思われます。
「生きた博物館」ができると、旅行客のために、様々な分野の懐かしいお店やポケットパークを作ることができ、また、何よりも、様々な形でいろいろな人に仕事をする機会が与えられます。
このビジョンを実現するには長期的計画になるという理解が不可欠です。最低10年、もしかしたら20年かかるだろうと思います。なので、すぐに結果が見えなくてもあきらめずに忍耐することが必要になってきます。長期的にこれを運営管理する組織が必要になります。少しずつ進めることによって、新城が変わっていきます。
また、「お金がないから」と言って、あきらめてしまう人が多くいると思います。けれども、市の予算を使うだけではなく、市民から寄付を募ったり、企業にスポンサーになってもらったり、大学の街づくり研究所や歴史研究所の協力を得たり、歴女のグループの協力を得たり、また、今流行りの「クラウドファンディング」を使ったりすることもできるのではないでしょうか。
「昭和街の特別区域・生きた博物館による新城の活性化」はやろうと思えばできることです。今なら「昭和街」の保存はまだ間に合います。後数年待つともう遅いです。
最後に質問としてですが、
1.) 「昭和街」をつくることによる活性化策に対する考えをお伺いします。
2.) 昭和の建造物を活かした景観保全の特別区域を設定することについての考えをお伺いします。
3.)「昭和街」の可能性の展望についての考えをお伺いします。
以上、3つの質問を致します。
ありがとうございました。

女性議会 楽しみです!

7月31日(金)午後1:30より、新城市初の「女性議会」が開催されます。

女性議会は全国でも数少なく、愛知県ではこれが2つ目だそうです。

新城市は今まで、中学生議会、そして最近では全国でも珍しい、本格的な「若者議会」を立ち上げました。

新城市って、画期的なこと、面白いことをたくさんやるので好きです。

Josei Gikai Poster
私も議員の一人として女性議会に参加します。広報での募集があったりして目にしたことはありましたが、自分がやろうと思ったわけではありませんでした。けれども、現在唯一の女性市議に声かけられて、あっ、私でもできるのか?と、思って、やりたくなりました。

最初は日程が英語教室で毎年参加している「英語コンベンション」とバッティングしているかと思い、参加を断念しましたが、バッティングしないことがわかった時は、本当に嬉しかったです。

後は、「選挙権がないんだけど、それでも参加してもいいですか・・・?」という疑問がありました。とても微妙な立場ですね、これは。日本国籍ではないので、新城市にできるかぎり貢献しようとする時に、「選挙権もないのになぁ~」と、いつもこの微妙な立場が気になります。「それもいいですよ」と、言われた時は本当に嬉しかったです。まあ、市としても、日本人ではない人の意見が聞けたらいいと思っていることでしょうし、Everybody wins! といったことだと思います。

準備として、オリエンテーションがあって、市の市民自治推進課の職員と会ったり、女性議員が互いに自己紹介をしたり、議場を見たりしました。また、この時に昨年静岡県島田市で行われた女性議会のビデオを少し見ることができました。

市議会を傍聴したことがない人はぜひ、女性議会の前に一度は傍聴に来てくださいということでしたので、6月18日の一般質問の時に議場に足を運びました。やり方を自分の目で見ることができて、とてもためになりました。

大学の時にテレビ制作に興味があって、アルバイトの一つとして、自分が住んでいたミネソタ州ミネトンカ市の毎週の市議会の会議(アメリカでは、市議会員は、昼間の仕事と兼業で、会議は仕事が終わってから行われますので、毎週になります)と、隔週の都市計画課のミーティングをケーブルテレビで生放送するカメラマンなどをしていました。なので、ミネトンカ市の市議会はたくさん見ています。新城市で傍聴した時に、その違いをも見ることができて、日本の社会学を勉強したことのある人として、面白かったです。

2ヶ月以上前から考えてきた女性議会が、いよいよ来週に迫っています。6、7年前から、「新城市って、こういうことをすればいいのに・・・」という思いがありますが、それを公の場で発表することができるのは、とても楽しみです。みなさんも、10人の女性議員が、男性の視点とはまた違う視点で、どのような問題提起、質問、提案がなされるのか、楽しみにしていてくださいね。

では、7月31日、議場でお会いしましょう!

(その時に来られない方々のために、8月にはケーブルテレビTEESでも放送されるそうです。)

新城市に愛を込めて、よろしくお願いします!

P.S. 女性議会のポスターは、女性雑誌風に仕立てていますが、すべて市役所でハンドメイドです。モデルも写真家も、みんな市の職員です。ステキでしょう?!