不在投票

11月の最初の月曜日の翌日。これがアメリカではElection Day(全国一斉投票日)と定められています。今年のように11月1日が火曜日の年は、1日が投票日になることがありませんが、それ以外の時は第1火曜日です。市町村の選挙や地方の議員の選挙など、なんらかの選挙が毎年この日に行われています。そして4年に一度は大統領の選挙です。

アメリカに住んでいた時は、大統領選挙の時には投票に行っていました。若いころ日本に住んでいた時は、わざわざ不在投票しようとまでは思いませんでしたが、10年前に日本に住むようになってからは不在投票を申し込んで、そして投票しています。

今年の選挙は、よく聞く声ですが、私も含め多くの人は、「この人がすごく好きで大統領になって欲しい」という「積極的に選ぶ」選挙ではなく、「この人は良し悪し色々あるけど、とにかくもう一人の立候補になって欲しくないから」という「消去法的に選ぶ」選挙になっていることは非常に残念だと思います。何故かと言うと、かなり多くの人が、いつも以上に、結果に納得が行かなくなって、国として前進していけなくなってしまうことが目に見えているからです。

ですが、そのような選挙であっても、私の一票を投じたいと思いって、不在投票の投票用紙を申請して、そして先週、郵送しました。

その過程自体が日本とどう違うのかよくわかりませんが、自分自身に取ってなかなか面白かったので、ここで紹介したいと思います。

投票用紙はすべて州によって違いますし、選挙管理はすべてそれぞれの郡が司っているので、まずはオンラインで、私の投票権のあるミネソタ州ヘネピン郡から投票用紙を請求します。この時には、マイナンバーに相当するSocial Security Numberの下4桁、もしくはミネソタ州の運転免許証の番号を登録しないといけません。

実際の投票用紙はこのような封筒に送られてきました(届いた日はものすごい大雨でしたので、濡れてしまいましたが、使えない程度ではなかったので、よかったです):

%e4%b8%8d%e5%9c%a8%e6%8a%95%e7%a5%a8-01

これを開けると、5つのものが入っています。

まずは、説明文です。

%e4%b8%8d%e5%9c%a8%e6%8a%95%e7%a5%a8-08

それから、投票用紙そのものです。誰がどの党に票を入れたのかは、知られてはいけないということなので、投票用紙そのものには自分の名前はどこにも記載されてません。

%e4%b8%8d%e5%9c%a8%e6%8a%95%e7%a5%a8-02

みなさんはあまり意識していないだろうと思いますが、ご覧の通り、大統領に立候補している人は、トランプ氏とヒラリー氏だけではありません。

%e4%b8%8d%e5%9c%a8%e6%8a%95%e7%a5%a8-04

ミネソタ州の不在投票(少なくとも国外に住んでいる人)は、全国レベルでの選挙にしか投票することができませんので、州レベルや地元の選挙の立候補は載っていません(地元の投票所に行くとこれよりものすごくたくさんあります)。今回は大統領と衆議院に相当するHouse of Representativesの選挙のみです。

%e4%b8%8d%e5%9c%a8%e6%8a%95%e7%a5%a8-03

そして、Secrecy Ballot Envelope(投票用紙秘密厳守用封筒)です。これは自分の名前が書いてある封筒(投票所でいうと受付の役割ですね)と投票用紙を誰の目にも触れずに分けることができるための封筒です。投票用紙そのものを中に入れて、封をします。

%e4%b8%8d%e5%9c%a8%e6%8a%95%e7%a5%a8-05

そしてそのSecrecy Ballot Envelopeを自分の名前と州内の住所と身分証明の番号(運転免許証の番号など)が書いてある封筒に入れます。誰が投票をしたかがちゃんとわかるようにです。そしてこれに署名をします。

%e4%b8%8d%e5%9c%a8%e6%8a%95%e7%a5%a8-06

それから、これらすべてを合わせて、ミネソタ州ヘネピン郡に送るための封筒に入れます。

%e4%b8%8d%e5%9c%a8%e6%8a%95%e7%a5%a8-07

ようするに、こういうことです:

%e4%b8%8d%e5%9c%a8%e6%8a%95%e7%a5%a8-09

私は、1週間前に、書留で送りましたが、追跡してみると、どうやら11月3日のうちにはアメリカに到着したそうですが、まだ郡の事務所には届いていないそうです。8日の夕方までに届きますように!祈るばかりです。まあ、もし届かなかったら私が悪いのですけどね。普通の書留に比べて速達書留は倍以上の値段でしたので、ケチったのがいけなかったかもしれません。

複数の意味で重みのある不在投票の封筒。

%e4%b8%8d%e5%9c%a8%e6%8a%95%e7%a5%a8-10

制度自体がよく考えてあって、利用し易いです。私自身の票が届くかどうか、そして誰が大統領になるのか、ダブルドキドキです。