メディア断食・第3戦:個人的に延長

1年前に初めて実行したメディア断食。その時は、我が家にとっては画期的なことで、娘たちにとっては多くの面での大きな学びになりました

その後、長女が高校生になり、自分のスマホを持つようになりました。ブログでは告知しませんでしたが、1学期の中間テストに合わせて再びメディア断食を宣言しました。次女と三女はまあ、だいたいにおいて守ってくれていましたが、自分のスマホをついに手にした長女は、かなり勝手にやっていました。(その後の長女だけの話ですが、「メディア断食・第2戦」だったのに、あまり真剣に取り組んでいなくて、高校で初めての中間テストの結果があまりよくなかったのです。そこで、期末テストの前には、自主的に、1週間、スマホに気を取られることがないようにと、学校に持って行きもしないで、家に置いておいて、帰ってから毎日30分だけ使うことにしました。すると期末テストの点数がすごくよくなったので、いい教訓になりました。)

メディアと自制とのやりくりが段々とわかってきた娘たちですが、今年の10月の中間テストの時期、3人がみな違う学校に通い、テストの期間がバラバラ、そして次女もおまけに弁論大会の準備とTOEICの勉強もあったので、10月3日から23日まで(最後のテストが24日でしたので)、「メディア断食・第3戦」を母親が宣言しました。
今回のメディア断食では、長女は少なくとも、自分のテストが終わるまではまあまあしっかりやっていて、妹のテストが終わるまでは、人前でスマホをいじらないようにしていました。下の二人は、長い間待って友だちから借りることになっていたマンガをやっと借りることができて、気がつくとメディア断食中なのにマンガを読んでいるというともありました。また、大好きなアイドルグループの選抜発表や新曲のPV公開がちょうどあって、「それだけ、1回だけ見てもいい?!」ということでした。それは許さないと逆によくないと思いましたので、「1回だけね」ということで見ていました。

けれども、毎回いつも子どもたちに断食を告げているのに、私自身が何もやっていないのはどうかしらと思い、今回のメディア断食は私も参加しようと思いました。元々テレビを見ない[理由は二つあります:1、限られた時間を受身的なだけのことに使いたくないからと、2、高校の時にテレビ制作部に属していて、大学の時はテレビ会社に就職したかった私ですので、テレビが好きすぎて、見始めると、カメラの角度、編集、照明、BGM、などなどを常に分析しながら見てしまうので、苦手なジャンルでもいつまでも見ていられるからです。なので最初から見ないことにしています。]人なので、自分にとって断つに値するものは何があるかと考えたら、フェイスブック(FB)を子どものメディア断食に合わせて断つことにしました。

after-the-facebook-fast

メディア断食をやめてからのスクリーンショット

FBを去年の2月に始めたばかりでしたが、自分自身、どんな風に使っていきたいのか、1年半以上経っても未だによくわからないでいます。性格上、気軽に投稿できないでいますし、やたらといろんな人のものにリアクションしたいわけでもありません。また、友人知人がシェアした記事などを読むの(時間がない時には保存して)はとても好きなのですが、自分が記事や動画をシェアしたりしようと思わないのです。けれども、世界中にいる家族や友人、日本全国に散らばっている友だち、そして特に、TCKである私がドイツに住んでいた時にできた友とは、なぜか特に強い絆を感じ、30年以上経ってから再びFBで繋がることができたのが本当に嬉しかったです。

ただでさえ、FBを始める前から、「新しい情報」を多少中毒的に求めていた自分がいることがわかりました。パソコンの前に座ると、真っ先にCNNやミネソタの地元の新聞のStarTribuneのHPを見ていました。「何か新しいことないかなぁ~」「世界で何が起きているのかなぁ~」と。そんな自分が問題だと感じていたにもかかわらずFBを始めてしまったので、中毒にならないように、最初からとても気をつけていました。アプリをスマホに入れずに、必ずブラウザーから行くようにしたりして、少しでも手間が増えれば依存的になってしまうことが避けられるかもしれないと、努めていました。

また、FBの友だちが500人以上いると、しょっちゅう見ないとニュースフィードがアップデートされた最後の投稿まで見るのは不可能です。そんなにしょっちゅう見るのは不可能だと思い、まあ、目に入ったら知るべき情報だということにして、目に入らなかったら、知らなくてもいい情報だろうということにすることにしました。「どうしても、最後にアップデートされたところまでスクロールダウンしないと気が済まない」というやり方をやめてからだいぶ楽になりました。

けれども、私の今までのFBの使い方はというと、とにかく少しでも、30秒でも暇があったら見たいという、しかもわざわざブラウザーを開いてプックマークのところに行ってという段階を経てでも見たい・・・自分でもクダラナイと思いながらも毎日、本当に少しでも暇があれば見ていました。そしてそういった時に、少しの情報しか見ることができない時もあれば、パソコンの前に座って気がついたら何十分、何時間も大したことを成し遂げないで、ただFBとそこから飛んで行った記事を読んでいたことが、毎日のようになっていました。本当に知ってよかったこと、読めてよかった記事もたくさんありましたが、「これが最善な時間の使い道ではないなぁ」と、思える時もたくさんありました。

そんな状況の中で、自分自身のメディア断食として、FBの断食を決めました。最初は、ちょっとでも時間があるとスマホのブラウザーを開いてブックマークをタップしてFBを開くのに慣れていたので、使えなくなって少し違和感がありました。すぐに以前までの習慣、CNNやStarTribuneを代わりに開いたりするようになりました。そうこうしているうちに自動的にFBのブックマークを押したいという気持ちがなくなりました。次第に、ただでさえ超忙しいのに、今までどこでそんな時間を見つけていただろう?この1年半、どれほどの時間をFBに費やしていたのだろう?と思うと、深く考えさせられました。

FBができなくて歯がゆい思いをしたこともありました。友人の癌がどうやら再発したという情報を素早く確かめることができない時とか、お店の情報を知りたくてグーグルで検索するとFBが真っ先に検索結果に出てきたりとか・・・。

ですが、正直言ってこの1ヶ月間の休憩がなかなかよかったです。「暇だから見なきゃ」「忙しいけど、なにか新しく起きたことがないかと、どうしても確かめたい」という、自業自得の束縛から解放されたことはとても快感でした。

それがあまりにも気持ちが良くて、自発的にメディア断食を延長してしまっていました。でも、もう、11月3日で1ヶ月間になりましたし、アメリカの家族から「早くまた復帰してよ」と、言われるようになりましたので、もういい加減にメディア断食をやめようと思います。

これからも、再びFBを使い始めてから、以前のように中毒的にならないようにと、考えて行きたいと思っています。私自身がチャレンジを受けたこのメディア断食を通して覚えた自制と解放感に基づいて、使い方は自分で選ぶようにしたいと思います。以前にもそれができていたはずなのですが、実際は自分がFBを使用していたというより、ある意味FBが私を支配していたとも言えると思います。

自分の中では、「今までこのような時に使っていたけど、それは使うに相応しい時間ではなかったので、それはやめよう」とか、「このような時に使っていたけど、それは効率が良い見方だったと思うので、その見方は続けよう」とか、いろんな考えがあります。実際にやってみないと言いにくいのですが、これからは「自立」「自制」「束縛からの解放」という武器を片手に、SNSに挑みたいと考えています。

この休憩、この解放感、そしてこの考察を与えたくれた、自分自身のメディア断食がこれをもって終わります。なかなかよかったと思います。そして多くの昔からの大切な友、世界中にいる家族親族、それから新しいつながりを与えたくれた「フェイスブック」︰これからも、ほどほどによろしくお願い申し上げます。