今朝は日曜日だったにもかかわらず、家族全員が５時に起床しました。
なぜなら、アメリカの両親は、アメリカ時間でいうと、今日が金婚式だったからです。
１９６６年９月３日に結婚した父と母。
とても格好良かったです。

初デートの時に、「あなたと結婚する」と発言した父。「冗談でしょう？」と思った母。
婚約時代に父がベトナム戦争の最初期に、１年間配属されました。帰ってきてすぐに結婚しました。

そして、結婚式の４週間後、海外赴任が決まり、新婚ホヤホヤで初めての外国へ向かった母。それまでは、ミネソタ州の隣のウイスコンシン州とアイオワ州にしか行ったことがなかったのです。
荷ほどきしている時には、複数の大瓶に入っていた父の蛇コレクションが出てきました！（父の専門は動物学でした。）
母のユニークな性癖で時には気が狂いそうにもなる父。
お互いに予期しないことが次々へと、結婚生活が繰り広げられました。
それにもかかわらず、５０年間、互いを支えあい、互いを愛しあい、今日で金婚式を迎えました。
お祝いのパーティーに日本からビデオ電話で参加するためにみんなで早起きをしました。
大きな画面で見たかったのですが、最近はSkypeが不調なので、FaceTimeにすることにしました。けれども、我が家にはタブレット類がないので、小さなiPhoneの画面で見ながら参加せざるを得ませんでした。

５０年経っても、まだ格好いい父。未だに父に「可愛くて仕方がない、彼女がいなかったらどうしようもないんだ」と、言われる母。
こんな親に育てられて本当に幸せです。
妹がパーティーの時に乾杯の音頭を取りました。

彼らの結婚生活にはperseveranceとaffection、忍耐と愛情があったのでここまで来ることができたと。海外赴任、軍の退役後の失業期間、娘たちを海外に送り出したこと・・・様々な試練の中を堪えました。（妹がその場で言えなかった試練、もしかしたら私たち姉妹に知らされていない試練もあったと想像します。）でも、毎日毎日、互いにI love youと言いながら相手を送り出し、「ただいま」の時には「やめてよ！」と言いたくなるぐらいの愛情を表したりすることもありました。どんな試練があっても、互いを思いやり、互いに支え合って乗り切ることができました。
私は前日の夜、寝る直前にはじめて「乾杯の時間までにつなげてね」と言われたので、何もスピーチを用意していませんでしたが、終わってから、父母に「何も用意していなくて、ごめん。でも、本当に愛しているし、本当にすばらしい愛の模範になってくれてありがとう！そしてその場に一緒にいられなくて、本当にごめんね」と、涙ながら二人に声をかけました。

私が８歳の時に父方の祖父母の金婚式を祝ったのを覚えています。その時は子ども心に、金婚式というのは、すご～い年寄りがやるようなことだという印象を受けたのを覚えています。けれども、同じ記念日を祝っている父母にはまったく「年寄り」という感じを受けません。私が子どもじゃなくなったというのもありますが、本当に未だに若くて元気な両親で、心より感謝しています。

１９６６年の結婚式の３３年後、私も同じウエディングドレスを着て結婚しました。父にとって、昔自分の花嫁が着ていた同じドレスを着ている娘と腕を組んでヴァージンロードを歩いたのが、特に感動的だったそうです。母は少し丸顔なので、そのドレスを着るためにウエストの縫い代を少し緩める必要があったことに驚きました。母が結婚した時より自分の方が体格がよかったのでびっくりしました。でも、身長がまったく同じでしたので、どうしてもそのドレスが着たかったのです。そして、着ることができて本当にすばらしい伝統を受け継ぐことができたと思っています。

結婚５０年。自分もその時がいつか来るのか、本当に想像ができないでいます。
その前には事故や地震や病気や何かがあって、その日が迎えられないのではないかと・・・。想定外が驚きでないように、ついつい起こり得るかもしれないようなことを考えてしまう私です。
でも、本当はその日を迎えることができたらどれだけ幸せだろう。想像はできないけれども、それに向かって、忍耐と愛情をもって、夫と一緒に前進していきたいと、心より願っています。

 

すばらしい模範を見せてくれた両親に、心より感謝します。Happy Golden Anniversary, Mom and Dad!!