拍手を取り戻せ!

英語教室のクリスマス会。各クラスでWhat Child Is This?というクリスマスキャロルと、We Wish You a Merry Christmasを歌っていた生徒たち。難しい英語のキャロルを一生懸命覚えて、「お母さんたちが見ているから、絶対に写真とかビデオを撮っているから、しっかり覚えてね!」と、促されながら歌えるようになりました。

Christmas 2015

クリスマス会当日、案の定、写真とかビデオを撮っていた保護者たちは8割ぐらい。カメラを構えていなかったのは、生徒のきょうだいぐらいでした。

けれども、最後の最後のクリスマス会では、不思議なことが起こりました。

生徒たちが歌い終わった後に、聞き慣れない音が聞こえてきたので、一瞬戸惑いました。我に返ると、この聞き慣れない音の正体とその理由がわかりました。

思いっきりの拍手でした。

生徒3人のうち、お家の人は誰もカメラやスマホを構えていませんでした。手がふさがっている人がいなくて、見ていた全員で拍手をしていたので、その音がとても大きかったのです。

それまでのレッスンでは、ほとんどきょうだいしか拍手していなかったので、拍手がないかのような、小さな音でした。”Yea, you did it! Good job!” と言って、大きな拍手をしていたのは、私だけでした。

けれども、親の拍手によって子どもたちがいかに励まされることかと思うと、とても複雑な思いになりました。なぜかというと、私も子どもの舞台のビデオを撮っていると、拍手をしないからです。例えビデオカメラが三脚に立ててあったとしても、マイクに近い拍手の音が異常に大きく入ってしまうので、拍手は控えめにしてしまいます。

ビデオというのは、子どもの成長や功績の記録として残したいものですよね。でも、よく考えたら、みんなの拍手へのリアクションまでをビデオに残す必要は本当にあるのか?この数日間はこのことを思い巡らせています。出番が終わってすぐ、ビデオを切って、私も拍手を思いっきりしてもいいのではないか?と・・・

あまりにも聞き慣れない音の衝撃。これから、成長の記録を残す時のために考えさせられました。親の拍手を取り戻す運動が起き始めるといいかもしれませんね。